今回、トップクラスの通貨トレーダー(
FXトレーダー)から、その成功の秘密を探っていきたいと思う。まず、「新マーケットの魔術師」(ジャックDシュワッガー著。パン・ローリング社刊)に書いてあった「ビル・リップシュッツ」氏のインタビューから、その
FXトレードの秘訣を私なりにまとめて紹介します。まず、彼は、どのような人物かと言うと、
投資信託銀行のソロモン・ブラザーズの通貨オプション部門を立ち上げ、かなりの収益を上げ、ソロモン社に莫大な利益をもたらした人物である。一説には、ソロモンへ与えた利益は、5億ドル(500億円)以上といわれている。しかも、その期間、8年間だ。その後、彼は、自分の投資顧問会社を設立している。それでは、早速、かれの成功の秘密を多角的に分析し、教訓のエキスを発見しようと思う。かれのインタビューを読むと、大きく3つのカテゴリーに分けることができる。それは、「A 外為市場の本質を見抜く」と「B トレードの具体的技術」、そして「C 優秀トレーダーの資質」である。そして、さらに、そのカテゴリー内でも小さく分けることができる。それでは、まず。「外為市場の本質」について書いてみたい。@外為市場の本質とは「関係」にある。かれは、外為市場とは結局、「関係」がその本質であると喝破している。「外為とは、関係なんだよ。流動性を見つけること。情報の流れに乗ること、すべてが関係なんだ。」(P45)つまり、外為で勝利するには、どのような関係である外貨が下がり、ある外貨があがっているのか、その関係性を掴むことが最も大事であると語っている。言いかえれば、
FXマーケットとは、摩訶不思議な動きをするのではなく、因果関係があって動くので、その関係性を考えることを彼を最も大事な要素であると考えている。同じような発言は、いたるところで出ている。A外為市場とは心理的なマーケットである。「外為市場というのは、心理的なマーケットだからね。もし振られたとしても、売り抜ける前に、マーケットが安定する価格にすぐ戻ると思っているんだろう?必ずしもそうじゃないんだ。もしマーケット価格を4%動かしたとしたら、それは次の数日間にわたって市場心理に影響を与えることになるのさ。」(P68)いわゆるこれは、市場心理・センチメントにつながる考え方だが、外為市場は、たとえ要人発言等で10%の下落を許容する発言があったとしても、必ずしもそうならず、市場心理の方向性によって、5%程度で落ち着くような現象がある。このように、いろんな要因・指標発表・発言があったとしても、センチメントの動きを考えないと、ただテクニカル的な分析だけでは値がそのまま動くことはない。あくまでも、外為市場の本質は心理的なマーケットであることを知ることだと彼は言っていると思う。B外為市場で勝つには、「情報の流れ」を追って、そして乗ることである。「外為は24時間のマーケットなんだ。われわれが午後5時に帰ったからって、マーケットが寝てしまう訳ないじゃないんだ。マーケットは夜間でも開いていて動いているんだ」「僕は、昼も夜も、東京、ロンドン、フランクフルト、ニューヨークのディーラーと話していたね。それが外為ディーリングさ」(P46)外為市場は、大きく分けて、ニューヨーク、東京、ロンドンの3大市場があるが、かれは、その一つだけを見るのではなく、24時間のつながり、連続的な情報の流れを読むこが外為トレードだと言っている。実際に、彼の家には、トイレにも寝室にも外為のチャートと速報ニュースが見れるよう、モニタリングしてあるそうである。逆にそれだけ、真剣に、外為における情報の流れリアルタイムで24時間体制でつかんでいたからこそ、8年間で500億円以上の利益をソロモンブラザース社にもたらしたといえるのかもしれない。C外為市場の「情報」とは、何がベースでマーケットが動いているかを知ること。「重要なのは、そのときどきでマーケットが何をベースに動いているかを知っていることなんだ。」「情報の流れに乗ることは必要だし、マーケットが見ているものは何か、を知ることも必要なんだ。」(P47)上記の具体例として、彼は、ある日の外為市場は、金利の一番高い工業国に投資している(金利差で取引すると言う)時もある。今だったら、豪ドルに投資するようなものだろう。そして、またある時は、外為市場は、金利差ではなく、金利は低くとも将来性のある国に投資することもあると言っている。このように全くの正反対の要因でマーケットが動くことがあるため、現在、マーケットは何が要因で動いているか、何をベースとしているかを知ること、これが情報の流れに乗ることであると言っている。つまり、その要因を外為市場の内在的な論理として、これが根底のベースとして、今、値が動いているのだといえるかということになる。そして、そのためには、自分とは違う異質の視点をもつトレーダーの考えを知ることが必要になる。これを卑近な例で言えば、自分なりのマーケットの流れのシナリオを持っていたとしても、あえて、違う意見を発表しているプロトレーダーや個人投資家のサイトやブログでの発言内容を知ることも非常に参考になる。次は、かれの「B 具体的なトレード技術」について、分析したいと思う。